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ゴルディロックス経済とは？

経済が過熱も冷え込みもせず適度な状況にあることを指します。

この言葉は英国の有名な童話「3匹のくま」に出てくる少女・ゴルディロックスが、クマの家で見つけた3種類の温度のスープ（熱い・冷たい・ちょうどよい）の中からちょうどよいものを選んだことに由来しています。金融市場では景気が過熱も失速もせず、緩やかな経済成長と長期金利の低位安定が両立する心地よい状態のことを指し、「適温経済」「ぬるま湯経済」と呼ばれることもあります。

ゴルディロックス経済下では投資家がリスクをとりやすいため、株式や債券の価格が上昇する傾向にあります。インフレリスクが限定された経済では、急激な利上げや利下げがない安定した金融政策が期待されます。景気や長期金利の変動も緩やかなものとなり、金融市場では先行きに楽観的な見方が広がるとされています。足元では米国経済が程よい状態にソフトランディング（軟着陸）するとの期待が高まっていますが、少女がクマに驚いて逃げるといった童話の結末のように、ひとたびリスクが高まると、ドミノ倒しのように混乱が世界に広まる恐れもあります。ゴルディロックス経済下にあってもリスクの見落としには注意が必要です。