何でも質問箱

2023年11月13日号
審査部審査番号号

水産資源減少やたんぱく質危機の解決を見据えた技術とは?

培養魚肉です。

世界では、11年あたりの食用魚介類の消費量が過去50年で約2倍に増加するなど、生活水準の向上に伴い食用魚介類の消費量が増加傾向となっています。国際連合食料農業機関(FAO)によると、世界の海洋水産資源に占める持続可能なレベルにある水産資源の割合は減少傾向にあります。気候変動、乱獲による漁獲減、人口増による需要増に対応するため培養魚肉という技術に期待が集まっています。

培養魚肉とは魚から細胞を採取し、採取した細胞に成長に必要な栄養を与え培養液の装置の中で増殖させて作る魚肉のことを指します。培養魚肉の大量生産は現状コスト(培養に必要な成分が高価)が高く、食用として認可されていない成分があることや、日本では細胞培養食品のルールが未整備で販売ができないなどの課題が残るものの、実用化された場合は消費者が安定した価格で手にすることができるなどのメリットがあります。202311月初旬に大手食品メーカーが培養魚肉の商品化を目指していることを発表するなど関連企業の今後の動向が注目されます。

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